オーダーメイドジュエリー専門工房のMisabou Studioです。
今回のオーダーは、シルバーのペアリングです。
2つ合わせたらクローバー
2016年5月で、3年目の記念日を迎えるカップルのペアリング。
彼女様からのご相談でした。
オーダーのご希望は、次のような感じ。
・赤い糸のようなデザインをいれる
・2つの指輪を重ねた時に、ワンポイントで四葉のクローバーになる形
まずは、ご希望を踏まえてデザインの提案をします。
そして、ご提案の中から気に入ったデザインがあればお選びいただけますし、
「もっとここはこうしたい」とか「これとこれを合わせた感じで」など、
ご希望ご要望があれば、踏まえてアレンジ案の提案も致します。
そのようなやりとりを重ねて、打ち合わせを進めていきます。
最初の条件にあった、「赤い糸のようなデザイン」については、
Misabouでは、エナメルや樹脂などを使う加工の対応はしていないので、
赤色で”糸のような”表現は難しい・・・。
ということで、
そこは、赤い石を使うことに^^。
デザイン自体は、トライバル調の雰囲気で指輪を重ね合わすとクローバーがモチーフになる模様。
「2つ合わせて・・・」シリーズで難しいのが、2つ合わせた時にデザインが成立して、
且つ、単体の状態でもデザインが成立するペアのデザインを作り上げるという点です。
ブラックメッキ仕上げ
今回のペアリング。
素材は、シルバー(スターリングシルバー)です。
シルバーなのに黒!?
と思ったあなた^^
そうなんです!
元の素材はシルバーですが、その上にルテニウムという真っ黒な色味になるブラックメッキ加工を施して仕上げてあるので、
見た目は真っ黒なんです。
デザインは、綺麗めなトライバル調のデザインをシンプルに表現。
そして、内側以外の表面を全てマット加工でツヤ消し状態に加工してマットなブラックの質感に仕上げています。
メッキは、非常に薄い膜なのでベースの金属の肌状態がそのまま反映されます。
艶がある黒の場合は、ベースをピカピカに磨いておけば照りのあるブラックに、
つや消し仕上げをした上でブラックメッキをかければ、マットな黒の仕上がりになるというわけです。
かっこいいシックな仕上がりになったと思います^^
メッキは、摩擦や摩耗、汗や皮脂が原因で薄くなったり剥がれたりすることがあります。
今回のデザインは、凹部分をしっかりめに彫り入れているので、使い込むうちにメッキが剥がれて
銀色の肌が見えてきても、凹部分の黒いメッキは残るので、また違った印象のリングになると思います。
使い込んでいただくことで、実はそんな変化も楽しんでいただける仕様になっている、、、というか、
そうなっても大丈夫なように考えた仕様になっているんです♪
(もちろん、再メッキ加工をすればまた元のとおり真っ黒にすることも出来ます。)
指輪の内側へ入れた赤い石は、キュービックジルコニア(人工石)。
石は2㎜径のサイズです。
内側へ石を入れる場合、その石のサイズ(特に深さ)に伴った厚みがリングには必要となりますので、
指輪の厚みも、(着用に問題が出ない範囲で)少し厚めにしてあります。
石の深さ(厚み)に対して、指輪の厚さが足らないと、指輪の表側へ石のキュレット(=底の尖った部分)が出ちゃったり、
石自体を留めることが出来ない、、なんてことも起こりますので、内側へ石を入れる場合は厚みは重要なポイントとなります。
さて、肝心のクローバーのデザインはどうなったかといいますと・・・。
2つ合わせた時に、四つ葉を意識した形にちゃんとなっていますね~
今回、指輪の厚みもしっかりとってあるので、模様の凹彫りも少し深めに彫ってあります。
そうすることで、真っ黒い中でも凹凸のメリハリがついて、スッキリした印象になるようにしました。
デザイン決定後に最初に製作するワックス原型(緑色の物体)ですが、
これは、鋳造をすることで金属に置き換わります。
そして、金属になった物を研磨して仕上げていくと普段目にするような銀色の状態で仕上がります。
最終仕上げでブラックメッキ加工をして、完成となります。
リング幅は、約4mm。
男性用は12号、女性用は4号サイズのリングです。
お二人共、かなりお指細めですね~!
あえて、指輪全体に模様を入れずに「抜き」の空間をつくることで、よりスッキリとした印象に仕上がったように思います。
シックな黒に内側の赤が映える、かっこいいペアリング。
あなたも、大切な人とのかっこいいペアアイテム、、、作ってみませんか^^?
最後まで読んでくださり、ありがとうございますn(_ _)n
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