高知のオーダーメイドジュエリー専門工房のMisabouです。
今回は、シルバーのペアネックレスのオーダーメイドです。
彼から彼女への特別なプレゼント♪
スペシャルな贈り物のお手伝いをさせていただけるというのは、なんとも幸せな事です^^(感謝です)
さて、ご希望のデザインモチーフは鍵と錠。
彼女の誕生日プレゼントにネックレスを探しているのですが、アレルギー体質でネックレスはプラチナ、トップは純度の高いシルバーなら大丈夫みたいなのですが、
チェーンなしでシルバーの鍵と鍵穴のペアトップをの方が良いかなと思いまして・・・。
というご相談からのスタート。
(アレルギーについては、必要に応じて専門医に相談いただくとして・・・)
まずは、シルバーの純度についての説明から。
シルバーは、SV1000、SV950、SV925、SV900・・などと表示される“品位”があります。
1000分率で表されていて、SV925は銀含有率が92.5%。残りの7.5%はその他の金属(銅、ニッケル、コバルト、亜鉛など)を混ぜて作ったシルバーと言う意味です。
一般的なジュエリー・アクセサリーとしてはスターリングシルバーと呼ばれる銀含有率92.5%のシルバー(SV925)が一番多く使われている素材で、次に多く用いられる品位は銀含有率95%のシルバー(SV950)。
ちなみに・・・
SV900は主に銀貨に多い品位で、コインシルバーともいわれているものです。
SV1000というのは、銀含有率99.8%のシルバー。いわゆる「純銀」のことで、限りなく100%に近い純度をもつことから「ピュアシルバー」とも呼ばれています。
貴金属は純度が上がるほど柔らかくなり、SV1000はとても柔らかいためアクセサリーとしての加工や装飾は困難に。
*最近では、純銀アクセサリーなども販売されていますが一般的な技術での加工は難易度が上がるため多くはありません。
アクセサリーとしての加工をするためには素材自体の硬度を高める必要があり、そのために他の金属を混ぜて硬度を高めているのです。
また、日常使用するジュエリーとしても純銀は柔らかいので 傷がつきやすかったり変形しやすいという難点があるため、あまり向かないともいえます。
最低限必要な硬度と加工性があり、尚且つシルバーとしての輝きが保たれているのがSV925。
スターリングシルバーの製品が多く販売されている理由は、硬すぎず柔らかすぎずシルバーらしさがあり、その上 加工がしやすいという条件が揃っているのがSV925の純度だから。
当工房でも、一般的に「シルバー」といえばSV925で製作しています。
前置きが長かったですが^^;(ゴメンナサイ)
今回は「純度の高いシルバーなら大丈夫」ということなので、もう1段高い純度のSV950という品位のシルバーを使っての製作となりました。
そして、アレルギー体質の彼女を想って、シルバー製トップのみのご希望。
実際のデザインは・・・
鍵のデザインの方と錠の方で共通なデザインを入れれば良いなと思う文字がありまして。『仁』という字を入れたデザインもお願い出来ますでしょうか?
というわけで、さっそくにデザインアップ開始です。
デザイン提案を行いながら、更に打ち合わせは続きます・・・。
鍵・錠、共に細部までこだわりを詰めたデザインにアレンジアップ。
「錠の表側のデザインを翼にして、裏側を『仁』文字デザインで」というご希望を踏まえてデザインをさらに詰めていきます・・・。
どんなデザインになったかというのは・・・後ほどに。
デザインが無事に決まれば、次は制作工程。
いつものようにワックスを削っていきます。
少しずつ錠の形にしていきます。
今回、裏表リバーシブルのデザインなのでそれなりに作業の時間もかかりました。
こちらが表側。
女性用の「丸に3つの丸」犬の足跡をモチーフにアレンジしたデザイン。
彼女が犬が好きということで、取り入れたモチーフでした。
裏側は、「仁」の字をモチーフに取り入れたデザインです。
女性用の鍵もよ~く見れば、ハート3つで「仁」の字のなっています^^。
みえてますか~?
原型が出来上がったら、鋳造です。
この原型を元に石膏型をとり、その型に溶かした金属を流し込む。
そうすると、原型通りの金属物が出来るんです。
それがこちら↓
これが、純度95.5%のシルバーです。
といっても、画像だけでは違いは分からないですね^^;
あとは、これを研磨していきます。
ひたすら地味な作業に突入。
丁寧に、しっかり磨き込みます。
研磨を一通り終えると・・・
品位刻印と製作証明刻印をいれて~まずは仮仕上げ。
次に、ツヤ消し加工を行います。
鏡面光沢の部分と、マット加工をした部分とのコントラストが非常に綺麗ですね~!
まだ終わりではありませんよ~。
最後に、いぶし加工をします。
渋さを注入です!
今回のデザインのポイントは、鍵穴。
アルファベットのAの形をしています。
もちろん、鍵の方もA形状に。
お客さまからのご要望でこのようなデザインになったわけですが、
構造上、実際に入れて回すことは出来なくても想いの深いこだわりが伝わってくるようです。
女性用の裏側はいぶし加工なしの仕様で、白バージョン、黒バージョンと2通り楽しめるようになっています。
形やモチーフ全てに意味があり、想いがこもった世界に1つだけのデザイン。
愛する人との絆を表すといわれている鍵と錠のモチーフ。
世界中で二人だけの幸せのアイテム・・・。
あなたも大切な方との「絆」を表現してみてはいかがですか?
最後に素敵な着用画をいただきましたので、掲載させていただきます^^
U様、ありがとうございました^^/
また、いつでもメンテナンスにお持ち下さい。
最後まで読んでくださり、ありがとうございますn(_ _)n
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