高知のオーダーメイドジュエリー専門工房のMisabouです。
子を想う親の気持ちというのは、大変深い想いがあります。
今回の製作は離れてしまった一人息子へいつか再会出来た時に、自分が身に着けていたネックレスを渡そうと思って、オリジナルネックレスを作ろうと考えました。
父親として、息子へ伝えたい・・・自分自身の生きざま、想いを込めたスペシャルオーダーです。
ご依頼主は、元プロ格闘家の方。
ご希望は、アルファベットのM、そして現役時代のテーマカラーや、戦いの神をモチーフにしたいとのことでした。
デザインイメージはある程度出来ているのですが、もっとカッコよく世界で1つの物を作りたいと思っております。いまひとつデザインが出来上がらないので、デザインお願いしたいと思います。
↓ご自身で描かれたイメージがこちら。
大枠のご希望は決まっておいででしたので、そのベースを生かしつつ、希望モチーフを取り入れたデザインを提案します。
いわゆる自分自身を表すデザイン。
難しいテーマですが、さっそくデザインアップです。
現役時代のテーマカラーは「レッド&ブラック」。
戦いの神は、現役当時に守護神として崇めていた「阿修羅」。
そして、アルファベットのM。
黒は、ストーン(石)で表現。
赤い部分は、UV樹脂で対応することに。
Mモチーフと阿修羅を組み合わせたイメージをトップデザインに、そして赤と黒のテーマカラーの次に、百合紋章の高貴なイメージも加えたデザイン。
百合紋章は、「王家の紋章」として有名ですが、そのイメージ自体も気に入っていただけたようで、以下のデザインに決定!
デザインが決まれば、次は制作工程です。
原型製作から。
石に合わせて、枠作りです。
使う石は、天然石で黒色といえば・・・オニキス(ブラックオニキス)。
今回使うオニキスは、オクタゴンカットと呼ばれる底面がフラットな形状のカットの石を用意しました。
石のサイズは、16mm×12mm。
その他のパーツも全て原型を作ります。
出来上がった原型パーツを、鋳造してシルバーに。
合わせて、特注チェーンの用意も進めます。
チェーンは、既成のあずきチェーンの間へデザインパーツを組み込んだアレンジチェーン。
長さは90㎝近くあります。
ちなみに、男性用の一般的な長さは50㎝なので、倍近くある長さになりますね^^;。
格闘家の方ということで体格もかなり良ろしいかと思いますが、ネックレスを着けた時にチェーンを首の後ろへ垂らすように使いたいという希望があったので、出来るだけ長い状態のチェーンをご用意いたしました。
鋳造を終えた各パーツをそれぞれ溶接(ロウ付け)し、組み上げていきます。
本体の溶接が済んだら、次はチェーンの先へエンドパーツを取り付けます。
トップ本体は、溶接後なので真っ白白な状態に~
↑これを磨けば、シルバー光沢が出てくるわけです。
↓このエンドパーツもオリジナルデザイン。
あとは、仕上げへまっしぐら!
細かい部分も、研磨していきます。
研磨を終えたら、「ヘラがけ」をして鏡面仕上げに。
磨き終えたら、最後にいぶし加工で渋さを注入し、石留めして、最後に樹脂注入~で完成となります。
赤と黒が際立っています。
トップ全長、約90mm。
そう、9㎝です。
サイズ的にはかなり大きい部類になりますが、トップ部分には関節になる箇所があり、
パーツが各自動くようになっているので、動きがある分 “大きさ” をあまり感じない印象です。
裏面には、刻印を入れます。
リングネームなので、個人情報・・・ということでモザイクです。
完成です!
デザイン時点との違いは、石の形ですね。
こればかりは、石の方へデザインを合わせないといけません。
カッティングオーダーというのも可能ですが、コストは割高となるので出来れば”石に合わせる”ことをお勧めします^^。
このネックレスを身に着け、そしていつの日か息子さんへ渡す時・・・
父親の想いを受け取る息子さんの姿・・・
鍛え抜かれた強靭なイメージの格闘家の姿と、繊細な心、子を想う1人の親としての姿、そして父を想う息子。
そんな父子を想像しながらの製作でした。
100人100様の想いの形があります。
想いを形にするのは簡単なことではありませんが、そのお手伝いができることを光栄に思います。
Misabouでは、あなたの想いを形にするお手伝いをさせていただきます。
最後まで読んでくださり、ありがとうございますn(_ _)n
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