オーダーメイドジュエリー専門工房のMisabou Studioです。
今回は、レプリカオーダーということで、いつもとはちょっと違うテイストのオーダーメイドとなります。
まず、レプリカオーダーですが、レプリカというのは基本「複製」となりますので、
原則Misabouでは 特にブランド品や著作権等がある品については複製など、コピー製作は行っておりません。
著作権、商標権、意匠権の各権利がクリアされている場合に限り製作対応をしております。
予め、ご理解ご了承の程お願い致します。
Joan of Arc-ジャンヌ・ダルク
ご相談いただいたオーダーメイドのシルバーリング。
デザインのご希望については、こちら↓
制作希望はジャンヌ・ダルクが着けていたと話題になった指輪です
造形はアレンジなしでジャンヌ・ダルクが着けていたと言われている指輪そのままが希望です
ジャンヌは女性でしたが、今回は男性用のリングとしての製作です。
というわけでデザインや諸々、製作可能かどうか確認をした上で資料集め。
600年間、行方不明だった「ジャンヌの指輪」が2016年に発見されたそうで、
その時のオークションで4800万円で落札されたそう。。。(驚)
このご依頼をいただいたのが2019年なのですが、海外では既に
色々とレプリカの製作もされているようでした。
レプリカも含め、色々な角度からデザインを確認検討します。
それから、製作するリングの全体イメージをざっくりとデザイン画に。
デザインについて、1点変更の提案をしました。
指輪の内側の形状についてです。
本物のリングは内側(指なじみ)が一部直線形状になっています。
この場合、リングを着けた時に指とリングの間に空間が出来やすく、
指の号数に合わせて作るのがとても難しくなるんです。
後からサイズ直しが可能なデザインなら微調整も可能ですが、
リングの全周にズラッとデザインが入る仕様のため、
サイズ直しが出来ないデザインのリング。
そのため、号数は最初からしっかり合わせて作る必要がある・・・
というワケなんです。
「指輪の内側を丸にしますと指輪の上の方のデザインは
元の形と変わりますでしょうか?製作コストがかかりデザインが
変わらないのであれば内側は丸でも大丈夫です」
というご質問とご回答をいただきました。
その上で、
内側が円形になっても、外側のデザインへ影響することはないので、この仕様で製作することに~^^
全体的に細かいデザインまで再現されていて理想に近くとても気に入りました
全く直す所もないです(⌒‐⌒)
このままのデザインで制作宜しくお願い致します
製作開始!!
原型製作
さて、デザインが固まったら原型製作を始めます。
そう。いつものようにワックス加工から^^・・・
といきたいところ。
今回は、まずCADからスタート。
デザインをモデリングして、CADデータを作ります。
今回はレプリカ希望のため、出来る限り分かる範囲で
デザインやイメージに忠実にモデリングをします。
CADデータが完成したら、切削機で削り出していきます。
外側のデザイン部分のみ削ったあと、内側を希望号数に仕上げていきます。
そちらの模様を少しだけ動画でお披露目^^
こんな感じで作っているんだな~位に、気軽にご覧いただければ幸いです^^
完成したワックス原型がこちら↓
CADというデジタル技術を使いながらも、如何に「ジャンヌの指輪」のように
その当時に作られた手作り感を表現するか・・・というのもポイント。
そのために、CADは使っても“CADだけで終わらせない”のがMisabou流。
必ず「手加工」を加えます^^
「手加工」を加える前提でCADでのモデリングをすることで、
理屈では説明できない”雰囲気”が加わります。
(これは、感覚的な部分なのでうまくは説明できないのですが・・・^^;)
まぁ、CADも道具の1つに過ぎないということですね^^
模様全周へ手を加えて、いよいよワックス原型が完成!
指輪の原型確認致しました
細部まで細かくデザインされていて、全体的に立体感も出ていてとても良かったです
原型ですが現物以上に凄く見えてしまいました
丁寧な作業ありがとうございます(⌒‐⌒)
この原型で大丈夫です
出来上がった原型は、お客様にチェックいただきます!
直接ご覧いただく場合と、遠方の方には画像を何枚も送って
確認していただきます。
鋳造→仕上げ
出来上がったワックス原型は、鋳造するために専門の工場へ送ります。
数日後、鋳造から上がってきたリングがこちら。
模様もきれいに出ているようで、一安心^^
鋳造に送っている間、Misabouでは何をしているのかというと・・・
・メール、メッセージ対応
・デザインの打合せ
・デザイン画作成
・原型製作
・加工仕上げ
・発送・納品対応
と、
他のお客様よりご依頼いただいたオーダーの工程作業をそれぞれに行っています。
さて、話を戻します^^;
鋳造から戻ってきた真っ白いリング。
こちらがシルバーになった状態です。
今回は、シルバー950での鋳造をしています。
特別にご希望が無い場合、
鋳造は【シルバー925】
鍛造は【シルバー950】
での製作をしております。
内側に出っ張ている部分は、鋳造する際に必ず必要になる「湯道」の名残り。
湯道を切って、削ってきれいな指なじみになるように仕上げていきます。
内側をヤスリがけしたら、バレル研磨で細かい部分も研磨をします。
研磨と言っても、全体を一皮剥くようなイメージです。
バレル研磨を行うと、全体に艶が出たようになります。
でも、まだまだですよ~!
この後、全体にヤスリがけをひたすら行いながら、
模様の微調整や微修正をおこないます。
最後に、バフ研磨をしてピカピカに仕上げます☆
まだ終わりではありません~
最後に燻し加工をして完成へ・・・。
完成!
素材:シルバー950
サイズ:22号
幅:9mm(最大)
高さ:3mm(最大)
燻し加工仕上げ
出来るだけ似せてのカスタム製作。
最初に集めた資料では、どうなっているのか(どんなデザインになっているのか)
分からなかった部分もありましたが、カタチにすることが出来ました!
仕上がりの画像をご覧になったご依頼主は、
「silver950になるとよりリングの凄さが伝わってきて迫力のある見応えになってとても素敵」
とのご好評をいただきました♪
今回、元のモデルになるデザインがあって、それを模して
ご自身用の指輪としての製作という・・・
しかも「ジャンヌダルクの指輪」という歴史的な価値のあるリングのレプリカ。
お客様たっての希望で、普段はなかなか行わない“複製”製作でしたが、
特別なご要望に添えるお手伝いをさせていただけたことに
感謝です♪^^
次は、あなたの希望を形にするお手伝いをさせていただきます!^^
まずはご相談から。お気軽に、お声がけください~^^/
M様、ありがとうございました!^^
最後まで読んでくださり、ありがとうございますn(_ _)n
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